帯域
帯域ってどんなところで出てくるコトバ
「帯域」というコトバは、パソコンやスマホのような機械についてや、インターネットなどのネットワークについても出てきます。
帯域って何系のコトバ
これは「速度」であり、「量」を示すコトバです。
簡単なイメージ
例えばスキーのリフトをイメージしてください。
リフトには2人ずつ乗ることができます。そして5分で降り口まで到着します。 リフトは全部で10機あり、リフト1機が1周するのにかかる時間は5分です。
この場合、1分でリフトが運べる人数は、2人です。
2(人) × 5(片道機数) ÷ 5(分)
この場合、「リフトの一分あたりの帯域は2人」という言い方をします。
速くするには
速くする方法はふたつです。
ひとつは、乗れる人数を増やすか、リフトの機数を増やすかしてたくさん運べるようにする方法です。
2倍の人数の4人乗りのリフトが、2倍の数の20機になれば、帯域は一気に4倍になります。
もうひとつはリフトのスピードを上げることです。 降り口まで1/5の時間である1分で到着するようにすれば帯域は5倍になります。
半二重・全二重
今度は電車を考えてみましょう。 都会の電車じゃなくて、のどかな田舎の小さな電車です。
この電車は100人を乗せることができます。 終点から終点までの時間は1時間です。 単線で、たったひとつの列車がずっといったりきたりします。
つまり、この電車の帯域は1時間あたり100人です。
しかしちょっと考えてみましょう。 上り終着駅に行きたい人が20人、下り終着駅に行きたい人が20人いるとします。 1時間で100人を運ぶことができますが、電車は1時間かけて上ってくるので40人を一気に運ぶことができません。 帯域的には足りていたとしても、最大で2時間かかることになります。
これを半二重通信と言います。 この電車の帯域は半二重で1時間あたり100人です。
ではこれを複線にして、「下り電車」と「上り電車」を用意しましょう。 すると、100人を越えていなければどっち向きの人でも1時間で到着できるようになります。
電車は上り100人、下り100人で1時間で合計200人を運んでいます。
これを全二重通信と言います。 複線になった電車は全二重で1時間あたり100人になりました。
コンピュータ用語的に
コンピュータにおける量はビット(b)、またはバイト(B)を使用します。
1Bは8bです。
1kB(キロバイト)は1,000Bです。1MB(メガバイト)は1,000kBです。1GB(ギガバイト)は1,000MBです。
40Mbpsと言うと「一秒(second)あたり(per)40Mb(メガビット)」ということになります。(40 Mega bit per second)
40メガビットをバイトに直すと8メガバイトなので、もし16MBのファイルをダウンロードするとしたら、2秒かかる、ということになります。 8GBのファイルだとしたら、1000秒=約16.66分かかりますね。
身近なところではPCI Express(パソコンの中のものなのであまり身近ではないかもしれませんが)は全二重、 USBは2.0までは半二重で3.0からは全二重、Wi-Fiは半二重、モバイル(ケータイ)回線は(FDD方式なら)全二重だけどアップロード側とダウンロード側で帯域が違う、となっています。
帯域値より少なければ速いか
例えば1Gbpsの帯域があったとして、じゃあ100Mbのデータを送ったら1/10秒で転送できるのでしょうか。
その答は「大抵できると思うけれど、できない可能性もあるにはある」です。
基本的には通信というのは一定の速度で送り続けるものなので、「少なければ速くなる」のですが、 稀にまとめて送っているためにそうならないものもあります。
足りる、足りない
例えばあなたのスマートフォンが8Mbpsで通信できるとします。 ということは最大で1秒あたり1MBをダウンロードできるということになりますが、別にあなたのスマートフォンは常に1Mbpsでダウンロードしているわけではありません。 もしそんなことがあったら、月3GBの契約をしていてもその月になってから3000秒後=50分後にはデータ通信容量を使い切ってしまいます。 そんなことはないでしょう?
電車やリフトと同じで、需要が少ないときはがらがらでもっと運べる状態なのですが、容量以上の需要が生じると待ち時間が発生します。 これが「遅い」という状態ですね。